すなざりあ。

砂葛篭・おざなりあ統合版

S.T.A.L.K.E.R.(2):Dark Valley-X18

なあ、聞いてくれよ兄弟。


S.T.A.L.K.E.R. Brother

俺ちょっとX18に行ってきたんだよ、Barのトレーダーに頼まれてね。
行く前から嫌な予感はしてたんだよ。
いろんなサイトで調べると、スノークやらポルターガイストが出るっていうじゃないか。
そんな危険な場所に、ってお前は言うかもしれないけどさ、ドキュメント持っていかないと先に進めないから仕方なく行ったのさ。

予感は的中した。
中は薄っ暗いじめじめした場所で、誰かがいるとは思えねえ。そのかわり、そこはところどころにアノーマリーがある最悪の場所だったんだ。
普通に探索してる途中で、機械音や何かの足音、唸り声が聞こえるんだ。位置的に前方の扉の向こうだったりするんだが、行ってみると何にもないんだ。
今度は後ろから、ひた、ひた、と足音がするんだ。
わかるか?兄弟。

いつの間にか奴は俺の後ろにいたのさ

でも、後ろを振り向いても誰も居やしねえ。
俺からは何も見えないが、相手はどこからか見てやがる。逃げ場はねえ。

俺は怖くなっていったんセーブし、終了させたあとニコニコでらき☆すたの4話を再生させたあと、stalkerを立ち上げた。
怖さを和らげようと思ったんだが、こなたたちの会話の間の空白がやたらと怖いんだ。しかも効果音がどっちのものかよくわからなくなって、俺は混乱した。思わずしゃがみこんで5分程度じっとしていたんだ。
勇気を振り絞って先へ進むと、途中で蚊のような姿をした人間や、動き回る火の玉を見たんだ。
お前は俺のことを放射能でいかれたやつだと思うだろうな。
でも本当なんだ。
なんとかコードを手に入れて、俺は地下へと潜っていったんだ。

そこも上と同じように廃墟で、じめじめしたいやな場所だった。
目的のものを早く取って、こんなところから早く出よう。
そう思った俺だったが、足がすくんで動けねえ。こなたの声がなんだか亡霊の囁きに思えてきた。
その時だった。
がしゃん、と音がしたのさ。それも俺の近くで。
あたりを見回しても誰もいねえ。なにもねえ。
効果音かと思ったら、Ouch!と俺は叫んだ。ダメージをくらったのさ。

俺は慌てて索敵した。そりゃあもう360°、全範囲だ。

でも、誰もいねえんだよ

銃弾は飛んでこねえ。アノーマリーもねえ。
だがな、違ったんだ。

敵は上空にいたんだ

さっき捨てたIL 86が宙に浮いていて、ゆらゆら揺れていた。
よく目を凝らしてみると、箱やらドラム缶やらも浮いてやがる。
一瞬の間の後、それらが俺めがけて飛んできた。
俺は戦慄した。
とにかく退避し、階段まで戻った。ここなら安全だろう。そう思った。
だが、甘かった。
飛んできたドラム缶は執拗に俺を追いかけ、逃がすまいとしていた。

その時俺は悟ったんだ。これが、ポルターガイストなんだと。

逃げることもできないし、立ち止まることも許されない。
流れ出る血を止血し、俺は覚悟を決めた。
いいか、兄弟。俺は覚悟を決めたのさ。
じりじりと、見えない敵の死角になるような場所を渡り、傷をメディキットで癒し、俺はとうとう最深部に到達した。

基地外じみた実験室の中、ドキュメントは確かにあった。

s.t.a.l.k.e.r.10.JPG















S.T.A.L.K.E.R. ここから何が逃げ出したのだろう?

簡単なもんだったさ。それをとるまではな

その後は地獄だった。アキラ様のあの黒いトークの最中に、俺は必死になってそれに銃弾を撃ち込んだ。
おかげでObokanはガタガタ、自慢のstalker suitもボロボロ。
何発撃って喰らったか分からないけど、思い出したくもねえ。


今俺が思うのは、日の光っていうのは得難いものなんだ、ということさ。

聞いてくれて有り難うな、兄弟。