すなざりあ。

砂葛篭・おざなりあ統合版

秀逸な映像表現

バイオショックの面白さに関しては賛否両論あるが、自分の目から見て思うことは全体的によく作りこまれているということである。


BIOSHOCK: ある家族の決断

実質的な前作であるSYSTEM SHOCK1,2と同じように、バイオショックでも誰かが起こった事実のすべてを教えてくれるということはない。
見知らぬ誰かからの無線や、記録媒体から少しずつ事実が見えてくる。
あるいは、上のスクリーンショットのように、物言わぬ風景が物語の理解を深めてくれる。

バイオショックの制作陣は、この表現をとても巧く使っている。
気にしなければ状況が分らぬままクリアといった事態になるが、嘗めるように風景を見渡し想像力を働かすと、非常に趣深い世界観を楽しむことができると思う。

ただ、肝心なFPS部分を考えると、多くの戦場をくぐりぬけてきたPC古参兵には若干物足りないか、いらっとくる面も多いのではないだろうか。
がんがん打ちまくれるというのでもなく、ヘッドショットを気持ちよく決めれるということでもないシステムからは、どっちつかずの印象が受け取れる。
システムショックの時代と同じく、このゲームもまた映像表現なのかもしれない。